MITライセンスとBSD 3-Clauseライセンスはどちらもオープンソースライセンスであり、小規模なプロジェクトに向いています。
非常によく似ているため、違いについて解説します。
MITライセンスとは
MITライセンスは非常にシンプルで広く使われているオープンソースライセンスです。
このライセンスでは、著作権表示とライセンス表示を維持する限り、自由にコードの使用、変更、配布が許可されます。
商用利用も可能であり、他のライセンスのプロジェクトに組み込むことも許可されています。
BSD 3-Clauseライセンスとは
BSD 3-Clauseライセンスは、シンプルでオープンソースプロジェクトに広く利用されているライセンスです。
このライセンスでは、著作権表示、ライセンス表示、免責事項を維持する限り、コードの使用、変更、配布が許可されます。
ただし、開発者の名前を利用して派生物の推奨や批評を行うことが禁止されています。
商用利用も可能であり、他のライセンスのプロジェクトに組み込むことも許可されています。
特徴の比較
比較すると次のようになります。
MITライセンス | BSD 3-Clauseライセンス | |
---|---|---|
特徴 | 非常にシンプルで短い文章で構成されており、他のライセンスとの互換性が高い。 | MITライセンスに似ているが、開発者の名前を利用した宣伝や推奨が禁止されている点が異なります。 |
メリット | 商用利用が可能であり、他のライセンスのプロジェクトに組み込むことが容易。改変や再配布も自由。 | 商用利用が可能であり、他のライセンスのプロジェクトに組み込むことが容易。改変や再配布も自由。開発者の名前を無断で宣伝目的に使われることを防ぐことができます。 |
デメリット | 特にデメリットはありませんが、他のプロジェクトがあなたのコードを利用しても、オープンソースであることを強制されません。 | MITライセンス同様、他のプロジェクトがあなたのコードを利用しても、オープンソースであることを強制されません。 |
結論
開発者の名前を無断で使用されたくない場合
「BSD 3-Clauseライセンス」がおすすめです。
開発者の名前を無断で宣伝目的に使われるというのは、例えばあなたの作成したプログラムを利用した製品やサービスが、あなたの名前を使って宣伝されることを意味します。
これは、あなたがその製品やサービスを承認していないにもかかわらず、あたかもあなたが関与しているかのように見せかけることができるため、あなたの評判に影響を与える可能性があります。
BSD 3-Clauseライセンスは、このような無断での宣伝を禁止することで、開発者の名前や評判を保護します。
逆に言えば、MITライセンスではこのような保護はありません。
できるだけ高い互換性にしたい場合
「MITライセンス」がおすすめです。
開発者の名前が保護されないにも関わらず、MITライセンスを選択する理由はいくつかあります。
- シンプルさ: MITライセンスは非常にシンプルで短い文章で構成されており、理解しやすく、適用も容易です。
- 互換性: MITライセンスは他の多くのライセンスと互換性が高いため、他のプロジェクトに組み込むことが容易です。
- 広く受け入れられている: MITライセンスはオープンソースプロジェクトで非常に広く使われており、多くの開発者にとって馴染みのあるライセンスです。
このことから、できるだけ高い互換性にしたい場合は「MITライセンス」がおすすめです。
最終的な基準は主に個人の好みやプロジェクトの要件によります。
あなたのプロジェクトにとって最適なライセンスを選択しましょう。